- この記事のハイライト
- ●リフォームによって見た目の印象が良くなれば資産価値の維持に役立つものの告知義務はなくならない
- ●設備をすべて交換したりフルリノベーションをしたりする場合は100万円以上の費用がかかる可能性がある
- ●特殊清掃をあらかじめ済ませておくことや事件や自殺があったことを伝えることなどが注意点
室内や敷地内で自殺や事件が起きると、その物件は事故物件となってしまいます。
状態によってはそのまま売却したり、賃貸物件として貸し出したりすることが難しくなるでしょう。
そのため「リフォームをおこなったうえで売ろう!」とお考えになる方も多いです。
今回は事故物件をリフォームした場合の資産価値への影響や費用、注意点について解説します。
大阪府岬町、泉南市、阪南市、泉佐野市、熊取町、貝塚市、岸和田市、忠岡町、和泉市、泉大津市、高石市で事故物件の売却をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
事故物件のリフォームが資産価値に与える影響
まずは、事故物件とはなにか、リフォームが資産価値に与える影響について解説します。
事故物件とは?
事故物件とは、先述のとおり室内や敷地内で事件や殺人、自殺があった物件のことです。
転倒事故や誤嚥などによる、日常生活のなかでの死は含まれません。
事故物件は、心理的瑕疵物件とも呼ばれ、資産価値が下がるため売却しにくいといわれています。
瑕疵とは、その物件に生じている不具合のことです。
雨漏りやシロアリ被害などは物理的瑕疵、周辺に火葬場があったり、騒音や振動が生じたりすることなどを環境的瑕疵と呼びます。
土地に制限があり、建物が建てられない場合は、法律的瑕疵に該当するでしょう。
心理的瑕疵は、物件や周辺環境に問題はないものの、購入したり借りたりすることに抵抗を感じる物件となります。
告知義務とは?
心理的瑕疵物件を売却するとき、過去に起きた事件や事故について、買主に説明しなければなりません。
その義務を告知義務と呼び、怠った場合は告知義務違反として、契約解除や損害賠償請求につながる恐れがあります。
事故物件であることを隠して売ることはできないので、正直に伝えることが重要です。
リフォームをすると資産価値はどうなる?
リフォームをした場合、見た目の印象が良くなるので、資産価値の維持に役立ちます。
そのままの状態で売るより買主が見つかりやすくなり、売却が有利になる可能性もあるでしょう。
しかし、いくらリフォームによって資産価値が維持されていても、事故物件であることに変わりません。
そのため、告知義務が残り、通常の不動産よりは売れにくいのが現状です。
告知の方法とは?
告知をするタイミングは、売買契約時の重要事項説明でおこなわれるのが一般的です。
事故物件であるか否かは、購入の可否を決める要素の一つとなるので、契約締結前に告知しなければなりません。
とはいえ、いえるタイミングがあれば、なるべく早い段階で伝えておくべきといえます。
内覧や契約条件のすり合わせなどをおこない、いざ契約を締結する際に事実を伝えると「今さら言われても困る!」など、トラブルになる恐れがあるためです。
売却の相談時や査定の段階で不動産会社にお伝えください。
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事故物件をリフォームする際にかかる費用の相場
続いて、事故物件をリフォームする際にかかる、費用の相場について解説します。
内装にかかる費用
内装におけるリフォーム費用の相場は、壁紙の張替えが1㎡あたり約2,000円、畳の貼り替えは約1畳1万円、フローリングの張替えは1㎡あたり約4,000円です。
事故物件における内装のリフォームでは、内装の交換が重要です。
体液や血液が染みついた床や壁は、売却したり賃貸物件として貸し出したりするのであれば、すべて交換が必要となります。
グレードの良い材料を使った場合、費用が高額になるでしょう。
設備にかかる費用
お風呂場やトイレなど水回りで亡くなっていた場合、設備そのものを交換するケースがあります。
ユニットバスの交換は10~15万円、トイレは3~5万円が相場です。
エアコンを新品にする場合、本体のみで3~5万円ほどかかります。
この金額は設備のみとなるので、工事費用としてプラス数万円がかかるのが一般的です。
また、設備の交換では古い設備の取り外し費用、処分費用なども発生します。
フルリノベーションにかかる費用
室内の状態が悪い場合、フルリノベーションをなるケースがあります。
フルリノベーションする場合、状態や依頼するリフォーム会社によって費用は異なるものの、50~100万円以上かかるのが一般的です。
亡くなってから発見されるのが遅かったり、設備が故障していたりすると、多くの費用がかかるでしょう。
配管の交換にかかる費用
築年数が古い場合、将来的なことを考え、リフォーム時に配管の交換をおこなうことがあります。
室内が綺麗になっても、漏水が起きてしまえば大掛かりな修繕が必要になるためです。
一部の配管を交換するだけであれば、1万円程度、全体を交換する場合は20~30万円が相場となります。
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事故物件をリフォームするときの注意点
最後に、事故物件をリフォームするときの注意点について解説します。
注意点1:特殊清掃を済ませておく
注意点としてまず挙げられるのが、特殊清掃を済ませておくことです。
特殊清掃とは、室内に染みついた体液や血液を除去し、原状回復する清掃となります。
リフォームはあくまでも室内の修繕となるので、汚れや異臭の除去はおこなっていないのが一般的です。
そのため、リフォームに入る前に特殊清掃を済ませておくことが重要といえます。
また、特殊清掃をおこなう会社のなかには、遺品整理や現場供養をおこなっているところもあります。
不動産会社で紹介できる可能性もあるので、まずは問い合わせてみてください。
注意点2:事件や自殺があったことを伝える
事件や自殺があったことを伝えることも、注意点の一つです。
特殊清掃をおこなうと、汚れや異臭がなくなるので、通常の物件と同じように見えます。
そのため「事故物件であることを隠してリフォームを依頼しよう!」と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、事件や自殺があったことを隠して依頼した場合、契約違反でトラブルになる恐れがあります。
ご自身が伝えなかったとしても、近所の方などを介し、耳に入るかもしれません。
事件や自殺があった物件であっても、引き受けてくれるリフォーム会社はあるので、必ず伝えるようにします。
注意点3:見積もりの段階で希望条件を伝えておく
注意点として、見積もりの段階で希望条件を伝えておくことも挙げられます。
たとえば「設備はそのままで、壁と床だけ交換する!」「床材はグレードの高いものを…」「壁紙は交換しない」といった内容です。
また、金額についても予算を伝え、予算内でどのくらいの工事が可能かどうかを確認しておきます。
あとでトラブルにならないよう、費用の内訳についても確認しておくと良いかもしれません。
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まとめ
事故物件はリフォームによって見た目の印象が良くなるため、資産価値の維持に役立つものの、告知義務はなくならないため注意が必要です。
設備をすべて交換したりフルリノベーションをしたりする場合、100万円以上の費用がかかる可能性があります。
特殊清掃をあらかじめ済ませておくことや、事件や自殺があったことを伝えること、希望条件や費用の内訳をあらかじめ確認しておくことなどが注意点です。
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